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ホワイトステップ

2025.1.07

こんにちは。

今週は極めて寒い日が続きますね。

夜明け前、初雪を窓辺から確認し、

震える犬の散歩は早々に、残雪へ足跡をつけにいきました。

雪の足跡は、よくミステリ小説でも使われますよね。

酔歩しているものや 途中で途切れているもの、

公園を一周する小さなものや、

間隔の短いレールのようなものなど、

見つけた足跡からは幾つかの可能性が想像できて、

下ばかり見てしまいます。

 

私が目を覚ました頃にはいくらか溶けてしまっていて、

しかし、探しているのは未開の新雪。

 

想像したのは工事現場や田んぼ、

実、その通りで、

ここは網干駅近くの「開かずの踏切」を跨ぐ新設の陸橋。

土木は建築と規格がまるで異なっていて、

荘厳さに気づいたらいつも長居してしまいます。


建築は人のためのもの、

という点から逃れきれないので、

車のためのもの、とか支持するためだけのもの、

といったリジッドな用途しか持ち合わせていない構造物を観ると、

その単純な異様さとか、媚びていない感じが面白いなと思います。

ちなみに、HPを確認すると完成までの道のりは長そうでした。

"事業施行期間:平25年(2013年)10月4日から令和13年(2031年)3月31日"

 

帰り道、小学生以来に歩いた道が、

渡りのグレーチングもそのままで残っていました。

それでも案外 気づきにくく、雪のせいだと思いました。

リノベーションをするときって、

結構 白色を使いがちで、よく拝見しますが、

それまでにあった物のコンテキストを

簡単に漂白できてしまうので便利なんですよね。

 

色塗りをしていて、黄色を使うと意図を聞かれますが、

白色を使って、聞かれることはないですから。

 

最近、雑誌で拝見した青木弘司さんという建築家が、

リノベーションの作品で白い塗装を多用していて、

新材・古材 関係なくランダムな塗り分けをしていて、

興味深かったです。

 

文章だと一見 散雑な空間になることが想像されますが、

なにか相対的な統一感がとれていて面白いと思いました。

 

リノベーションは古いものを否定して、

新しいものを肯定する作業な気がしますが、

古いものを否定せず、

かといって新しいものも肯定し過ぎない空間は新しいなと思いました。

 

以上、雪の話から建築の話へ無理やり落ち着けました。

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