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家づくりの知識
木造住宅のリノベーションとは?
近年、「リノベーション」という言葉を耳にする機会が増えましたね。「リフォーム」と似た意味で使われることが多いですが、具体的にどのような意味なのか、また、木造住宅のリノベーションではどのようなことができるのか、特徴や注意点を踏まえて紹介していきます。
リノベーションとリフォームの違いは?
まず、リノベーションとは、既存の建物を残しつつ、間取りやデザインを根本から作り変えることです。例えば、「複数の部屋や間仕切りを取っ払い、一部屋にする」や「和室を洋室に変更する」など、新たな機能や価値を付け加えるという意味があります。
一方、リフォームは、破損、老朽化したスペースを以前と近い状態に戻すことです。例えば、「お風呂やトイレ、キッチンなど、水回りなどの設備を新しく取り替える」など、マイナスの部分を修復して、プラスに戻すという意味があります。
それぞれの意味と違いを理解したところで、ここでは木造住宅のリノベーションについて見ていきましょう。
木造住宅のリノベーションはどんなことができるの?
まず、木造住宅のリノベーションではどのようなことができるのでしょうか。
1 床・天井・壁のリノベーション
何十年と住んでいると、劣化が目立ちやすくなる部分になります。家の中でも大部分の面積を占めるため、リノベーションをすると大きくイメージを変えることができ、劣化で目立っていた部分もきれいになります。
2 間取りの変更
建物の基礎となる構造部分を残して、間取りの変更を行えます。例えば、リビングルームや寝室のスペースを広くすることや、水回りの位置の移動など、現在のライフスタイルに合わせた空間に変えることができます。
3 バリアフリーの対応
住宅の変化とともに、そこで暮らす家族の健康面も変化してくると思います。そのような変化や、高齢者、体の不自由な方々が住み続けると、不便な部分が出てくるでしょう。そのような場合、バリアフリーにすることで生活のしやすい家になります。具体的には、門から玄関扉までスロープを付ける、室内の段差を無くす、手すりを付けるなどが挙げられます。
次に、リノベーションの特徴や注意点をご紹介します。まずは、特徴からご紹介します。
4 ライフスタイルや家族の変化に合わせた空間ができる
新築から20~30年経つと、家族の人数が変わり、暮らし方にも変化が出てくることもあるでしょう。そのような場合、家族の変化や、現在のライフスタイルに合わせた空間にすることができます。
5 現在の雰囲気や風情を残せる
木造住宅では、柱や梁で支える木造軸組み工法(在来工法)で建築されていることが多いため、柱や梁を残しやすいです。また、この工法で建築された住宅は、壁を抜いて大きな間取りを変更するなど、可変性が高いです。そのため、建物の状態が良ければ、柱や梁を残し、木材の持つ雰囲気を楽しむことができます。
抑えておくべきポイントとは?
一方、抑えておくべき注意点もあります。
1 間取りの変更が制限される
なぜ、制限されるのかというと、構造が関係しています。例えば、建物を支えている重要な部分(柱や耐力壁、筋交いなど)は、抜くことができません。そのため、そのような部分を含めたスペースをリノベーションするとなると、ある程度の制限がかかる可能性もあります。
2 耐震性が損なわれている可能性がある
特に古い木造住宅に起こることがある、柱や梁の腐食やシロアリなど害虫被害です。これらは、建物の強度にも大きく関わるため、目には見えない部分だからこそ、リノベーションをする前にしっかりと検査をしてもらう必要があります。
最後に
最後に、リノベーションは自分たちのスタイルに合った「より価値のある空間」作りのために行うものです。自分達らしい暮らしの実現に、リノベーションも一つの手段として視野に入れ、理想の住まいを手に入れましょう。
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